FPC/FFCコネクタ
目次
- 1. 小型化と高密度
- 2. 高周波・高速データ伝送性能
- 3. 高い保持力を実現するオートロック/メカニカルロック機構
- 4. 高温耐性
- 5. シグナルインテグリティ性能
- 6. 信頼性を考慮した設計
- 7. 推奨FPCデザイン
- 8. 対応規格
- 9. カスタムソリューション
1. 小型化と高密度
EVAFLEX®およびMINIFLEX®は、FPC (フレキシブルプリント基板) およびFFC (フレキシブルフラットケーブル) 向けの、超小型・高密度・軽量コネクタです。
10 pinのEVAFLEX® 5-VSコネクタは、PCB上でわずか45平方ミリメートルの面積しか占有せず、さらに0.5 mm (MINIFLEX 4Ⓡ-ST) から6.6 mmまでのコネクタ高さラインナップが用意されているため、高密度・軽量でスペース制約のあるポータブル電子機器において高い設計自由度を提供します。
超小型EVAFLEX®およびMINIFLEX®コネクタは、限られたスペースで多くの信号接続を可能にし、電子機器の小型化・軽量化・薄型化を実現します。また、ロック機構を搭載したコネクタは、高振動・衝撃環境での使用に適しており、設計において外付けのロック部品を不要とすることで、基板スペースとコストの削減に貢献します。
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2. 高周波・高速データ伝送性能
現代の小型コンシューマー向け電子機器 (スマートフォン、タブレット、AR/VRデバイス、ウェアラブル機器など) において、フレキシブルプリント基板 (FPC) は単なる配線や接続手段ではなく、インピーダンス制御された、高い柔軟性と低損失特性を持つ伝送媒体として機能しています。 高品質なFPCコネクタは、これらのインターコネクトを構成する重要な要素です。コネクタのコンタクト形状、コンタクトピッチ、グラウンド構造などは、寄生容量や寄生インダクタンスを含むコネクタのインピーダンスに影響を与えます。また、その特性は伝送路全体の信号品質やデータレートに大きく関係します。
I-PEXは、フラットフレキシブルケーブル (FFC) およびフレキシブルプリント基板 (FPC) 向けの高性能・高密度コネクタEVAFLEXⓇを提供しています。EMIシールド構造に加え、コンタクトのめっき仕様、グラウンド形状、ピッチ、およびピン密度の最適化を行うことで、優れた伝送特性を実現しています。その結果、1レーンあたり最大20 Gbpsの高速データ伝送に対応することが可能です。
高速FFC/FPCを用いた信号伝送は、ディスプレイやカメラ接続で幅広く使用されています。p主にMIPI C-PHY、MIPI D-PHY、およびEmbedded DisplayPort (eDP) のプロトコルが用いられ、一般的に最大8 Gbpsのデータレートで信号伝送が行われます。また、5Gミリ波アンテナモジュールにおいても、短距離の信号伝送のために短距離のFPC伝送が採用されることがあります。
3. 高い保持力を実現するオートロック/メカニカルロック機構
EVAFLEX®/MINIFLEX®シリーズコネクタにおけるメカニカルロック機構 (オートロックを含む) は、単なる利便性のための機能だけではありません。ピッチの微細化、データレートの高速化、そして現代の電子機器における機械的公差の厳格化に伴い、ますます重要となる信頼性確保のための機構です。
これらのコネクタは、FFC/FPCをスムーズに挿入できる低挿入力設計を採用しています。挿入後は、フロントフリップロック、バックフリップロック、またはオートロック機構によって確実に固定され、高い接続信頼性を実現します。特にオートロックタイプは、FFC/FPCを挿入するだけで自動的にロックされる機構になっております。
物理的なロック機構の採用により、組立品質のばらつきを抑制し、優れた保持力と高い接続信頼性を実現し、反嵌合のリスクを低減させるこにつながります。さらに、水平嵌合タイプと垂直嵌合タイプをラインアップしており、機器設計の自由度を高めながら、高い信頼性を提供します。
記事:高い保持力を実現するオートロック/メカニカルロック機構
オートロック機構設計 |
切り欠き付きFFCの固定機構 |
高い保持力の実現 |
4. 高温耐性
I-PEXは多様なコネクタを提供しており、高温環境下においても安定した電気的接続性能を維持できる製品ラインナップを備えています。当社の開発プロセスは、材料研究、熱解析、および評価手法を組み合わせることで、高温環境における厳しい要求に対応し、お客様のニーズに強力に応えます。
高性能なEVAFLEX®/MINIFLEX®シリーズのFPC/FFCコネクタは、最大125℃の高温での連続動作が求められる用途においても、安定した電気的および機械的性能を維持するよう設計されています。これにより、自動車や産業機器などの過酷な動作環境においても優れた性能を発揮します。
これらのコネクタを高温用途で使用する際には、挿入損失、リターンロス、ジッターなどの高周波信号における信号整合性性能、電流容量、さらに接触力保持、ハウジングおよび構造の健全性、ロック機構の信頼性といった機械的性能が、重要な機能要素として考慮される必要があります。
125℃までの動作温度に対応したコネクタ
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5. シグナルインテグリティ性能
データレートが 1 Gbpsを超え、立ち上がり時間が 500 ps未満になるような高速デジタルインターフェースでは、シグナルインテグリティ (SI) が設計上の重要な課題となります。FPC/FFC配線は、平面的かつ並行に配置された導体構造を持つため、シールド効果が限定的で、インピーダンス制御にも制約があります。その結果、クロストークが大きく、EMIの影響を受けやすくなります。そのため、高速伝送環境において安定した性能を実現するためには、優れたシグナルインテグリティ特性を備えたコネクタの採用が不可欠です。
EVAFLEX®シリーズは、シールド付きおよび非シールドの一般的なFPC/FFCの両方に使用可能で、低い挿入損失 (Insertion loss) および反射損失 (Return loss) 特性を持ち、最大24+Gbpsまでの高速信号に対応しています。EVAFLEX®は精密なインピーダンス制御、グランドコンタクトの最適配置、そして厳格な製造品質管理によって、優れた高速伝送性能を実現しています。TDR特性の向上に加え、高速信号伝送時にも良好なアイパターンを維持することで、ビットエラーレートを最小限に抑え、高品質かつ高信頼なデータ伝送を可能にします。
6. 信頼性を考慮した設計
EVAFLEX®およびMINIFLEX®シリーズは、独自のロック構造により高い信頼性を実現しています。ホールドダウン構造がコネクタの実装強度を高めるほか、独自のコンタクト設計により、FPCが挿入されていない状態で誤ってアクチュエータを操作した場合でも、コネクタの損傷を防ぎます。
MINIFLEX®のアクチュエータ式ロック機構は、コンタクトとFPCパッドとの間に一定で再現性の高い接触圧を与え、接触抵抗の安定化に貢献します。また、アクチュエータの採用により、FPCのZIF (Zero Insertion Force) 接続が可能となり、挿し過ぎを防止するとともに、確実な保持力を確保します。さらに、コンタクトの変形や座屈を防ぎ、高い接続信頼性を実現します。
8. 対応規格
9. カスタムソリューション
I-PEXはお客様特有のアプリケーション要求に基づき、EVAFLEX®のFPC/FFCコネクタのカスタムソリューションを提供します。ピンピッチやコネクタ高さを含む全体サイズの最適化、オートロック機構または独自の手動ロック機構の提供、さらに-40℃~125℃の広い動作温度範囲への対応が可能です。 実装形態については、水平嵌合および垂直嵌合の両方に対応しており、シールド付き/非シールドのFPC/FFCのいずれにも対応することで、高い設計自由度を実現します。 MINIFLEX®は、カスタムピン数や革新的なアクチュエータタイプのバリエーションを備えており、省スペースで高い信頼性を備えた堅牢なコネクタソリューションを提供します。EVAFLEX®と同様に、必要なピン数、アクチュエータタイプ、内蔵メカニカルロックに応じて最適化が可能です。カスタムソリューションに関しては、当社までお問い合わせください。








