ロック機構による堅牢な設計

アンテナコネクタに搭載された機械的ロック機構は、高衝撃、高振動、または機械的ストレスを伴う過酷な動作環境において、信頼性が高く安定した接続性を確保する上で重要な役割を果たします。この機構により、確実で耐振動性に優れた安定した電気接続が保証され、ダウンタイムの低減、RF性能の維持、ならびに要求の厳しい環境におけるシステム全体の信頼性向上が実現されます。MHF® I LKおよびMHF® 4L LKは、標準のMHF® IおよびMHF® 4Lプラグにロック機構を組み込むことで、保持力を向上させています。
この技術革新は、ドローン、車両・移動体の遠隔管理、トラッキング用途の資産管理、セキュリティ、ならびに人員モニタリングなど、継続的な接続性が不可欠な用途において、特に有効です。2つの異なるサイズでロック機能を備えたMHF® I LKおよびMHF® 4L LKの導入により、ユーザーはサイズおよび性能に基づいて適切なオプションを選択でき、これにより多様なデバイスおよびフォームファクタに関する課題に効果的に対応することが可能となります。

 

以下の図1のグラフは、MHF® I LKおよびMHF® 4L LKコネクタに搭載されたロック機構により、MHF® IおよびMHF® 4Lコネクタと比較して、抜去力がどのように増加するかを示しています。ここで、Nは5個のコネクタサンプルからなるデータを表しています。

mechanical lock graph 1
MHF® I LK vs MHF® I
mechanical lock graph 2
MHF® 4L LK vs MHF® 4L

図 1. MHF® I LK vs MHF® I、MHF® 4L LK vs MHF® 4L コネクタの抜去力比較

 

図2は、MHF® 4L LKリセプタクルがMHF® 4Lプラグハーネスと嵌合された状態における、部品配置禁止エリアを示しています。また本図は、MHF® 4L LKプラグハーネスと嵌合された隣接するMHF® 4L LKレセプタクル間における、推奨最小距離も示しています。MHF® 4Lコネクタ間における推奨最小クリアランスは、参考として併せて示されているI-PEX推奨のロック/ロック解除および挿入/抜去用ハンドツール(品番:91493-0001)を円滑に操作するためにも必要となります。

 

Figure 2. Prohibited Area and Minimum Required Clearance for MHF4L LK Connectors
図 2. MHF® 4L LK コネクタの部品配置禁止エリアおよび必要最小クリアランス

 

Figure 3. Locking/Unlocking, Mating/ Unmating Jig Tool for MHF4L LK Connectors
図 3. MHF® 4L LK コネクタ用ロック/ロック解除・挿入/抜去ハンドツール

従来のスナップオン型またはプッシュタイプのコネクタでは、振動や動きによって嵌合部が緩み、断続的な接触、または完全な接続解除につながる場合があります。ロック機構は、コネクタ同士を機械的に固定し、継続的な振動や突発的な機械的衝撃下においても、接続が維持されます。これは、自動車、産業機器、ならびにポータブルワイヤレスシステムなどの用途において特に重要です。
ロックされたインターフェースは、コネクタの嵌合面間に一貫した接触圧を維持し、MHF® I LKコネクタでは最大9 GHzまで、MHF® 4L LKコネクタでは最大12 GHzまで、低い挿入損失および高いシグナルインテグリティを確保します。ロック機構は、マイクロモーションおよびフレッティング腐食を最小化し、コネクタの寿命を延ばすとともに、システムの保守に貢献します。また、ユーザーは、機械的強度を犠牲にすることなく、軽量で耐振動性に優れたアンテナ接続を実現することができます。

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