Twinaxialケーブルハーネスとは?

Twinaxialケーブルは、通常、差動信号に使用される2本の中心導体での構成となってます。2本の導体は分離され、ゴムやプラスチックのような絶縁体で囲まれています。細線同軸ケーブルのように、絶縁のためにこれらの導体の周りに誘電体の外層、グランドリターン電流用の金属製外部導体シールドとPVCタイプの外部ジャケットがあります。Twinaxialケーブルは、低電圧、低スキュー、厳密な位相整合信号を使用する高速デジタルデータ伝送に適しています。また、これらのケーブルは、PCBトレースよりも熱放散が少なく、信号損失が少ないため、基板上のデバイスの相互接続に使用できます。システムで要求されるシグナルインテグリティ性能に基づき、I-PEXコネクタで使用するさまざまなサイズのTwinaxialケーブルを用意しています。

Why Twinax Harness_1
AWG (size)
Characteristic impedance (ohm)
C.C.O.D : Center Conductor Outer Diameter
Wire .O.D.
(Outer Diameter)
(mm)
(height x width)
Color
Rating Temperature (℃)
#40
90
0.09
0.38×0.59
Blue
80
100
0.09
0.41×0.62
Blue
80
#42
105
0.075
0.35×0.54
Blue
80

 

異なるサイズのTwinaxialケーブルの挿入損失性能を下記のグラフと表に示します。

Why Twinax Harness_2
図1. Twinaxialケーブルの挿入損失性能
 
(dB)
10 GHz
20 GHz
30 GHz
40 GHz
*内部導体素材
#4
Twinaxial cable AWG#40 90ohm
-3.34
-5.92
-9.29
-13.42
Sn Plated Sn-Cu Alloy
#5
Twinaxial cable AWG #40 90ohm
-3.05
-5.28
-7.68
-10.09
Tinned copper alloy
#6
Twinaxial cable AWG #40 100ohm
-3.18
-5.44
-7.58
-9.62
Tinned copper alloy
#7
Twinaxial cable AWG #42 105ohm
-2.94
-4.44
-5.98
-7.94
Silvered copper alloy

AWG#42ケーブルはAWG40ケーブルより損失が少ないですが、これは内部導体メッキの効果によるものと考えられます。

 

Twinaxialケーブルアッセンブリには、オプションのメカニカルロック付きシールドコネクタと非シールドコネクタの両方を準備しています。比較的離れた場所に部品が配置された設計で、PCBトレース上を移動する低速信号は、信号間の干渉が少ないため、EMIシールドなしのコネクタを使用することができます。しかし、比較的小型でコンパクトな設計の高周波信号には、信頼性の高い接続のためにZenShield®とオプションのメカニカルロック機能を備えた完全シールドコネクターを推奨します。

AWG 40および42サイズのTwinaxialケーブルは、CABLINE®-VS、CABLINE®-VS II、CABLINE®-CA、CABLINE®-CA IIおよびCA II PLUS、CABLINE®-UMシリーズ製品に使用することができ、使用するケーブルの物理的サイズや損失プロファイルが異なる場合でも、電気的および機械的な設計の柔軟性を提供する完全なハーネスソリューションを提供します。

ZenShield®は、Twinaxia;ケーブル用のCABLINE®-VS II、CABLINE®-CA II、CABLINE®-CA II PLUSで提供される完全な360度金属シールドです。ZenShield®を使用することで、EMIやスイッチングノイズを最小限に抑え、高密度で混雑したPCBレイアウトでも完全なハーネスを実現できます。同様に、CABLINE®-VS/ VS II、CABLINE®-CA、およびCABLINE®-CA II/ CA II PLUSシリーズ製品にもメカニカルロック機能が搭載されており、振動や可動部の多いアプリケーションでの信頼性と堅牢性が向上します。

CABLINE -CA IIP PLUS CABLINE®-UM

   図2. CABLINE®-CA IIP PLUSとCABLINE®-UMのケーブルアッセンブリ

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