プロファイルの高さ
異なる嵌合高さのコネクタを採用いただくことで、積層された複数の基板を用いた設計に柔軟性を与えます。主な利点として、設計の自由度向上、放熱性の改善、嵌合・抜去時の干渉低減、EMI対策、機械的接続安定性の強化などが挙げられます。
異なる嵌合高さの基板対基板コネクタを採用することで設計の自由度を上げることができます。基板上の部品を最適な位置に配置でき、スペーサーのような余計な部品を使うことなく高さ方向のスペースを効率的に活用することが可能になります。高さ方向の空間をうまく利用した設計は柔軟性が高く、仮に基板を追加する必要が生じた場合でも、一から設計をし直すことなく対応できます。また嵌合高さの異なるコネクタを使い分けることで、電源管理・信号処理・I/Oインターフェースなど異なる機能を持つ基板を、モジュール化してメイン基板と接続させることできます。ディスプレイやバッテリー、USBポート、カメラなどのモジュールをコネクタで接続することで、保守性が向上します。図1では、ノートパソコンのUSB Type-Cポートモジュールや、AR/VRグラスのカメラシステムにおける、基板対基板コネクタとFPCを活用した実装例をご紹介しています。
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図1. USB Type-C コネクタ モジュールとカメラ サブシステム(基板対基板コネクタとFPCを使用)
高密度な回路基板では、複数の機能別モジュールをメイン基板に接続する必要があり、コネクタの周囲には電子部品が実装されていることがよくあります。NOVASTACK® 35-HDHのような高背タイプのコネクタを使えば、それらの部品の上にFPCを通すことができ、スペースを有効に活用することが可能です。図2は、複数のカメラモジュールがFPCと基板対基板コネクタを使ってメイン基板に接続されているイメージです。このような接続方法により、基板高さを調整する専用の部品が不要になり、コンパクトで保守性に優れた設計になると共に、コスト削減にもつながります。

図3は、制限のあるスペースの中で、異なる高さの基板対基板コネクタを活用した接続例を示しています。複数の機能別モジュールをメイン基板に接続することで、FPCをより柔軟に配置することができ、他の部品との干渉も抑えられます。

目次
- 1. 最大動作周波数とデータレートは?
- 2. 基板対基板コネクタにおけるシールドの重要性とは?NOVASTACK®シリーズに搭載されているZenShield®とは?
- 3. なぜ基板対基板コネクタにおいて高密度設計が求められるのでしょうか?高密度設計は信号品質にどのような影響を与えるのでしょうか?
- 4. 高速信号伝送と並行して電源供給を基板対基板コネクタで行うことは可能ですか?定格電流はどの程度ですか?
- 5. 異なる嵌合高さの基板対基板コネクタを使用することには、どのような利点がありますか?
- 6. NOVASTACK®シリーズが対応する主要な伝送規格およびプロトコル信号は何ですか?
- 7. NOVASTACK®にはどのようなアクセサリが用意されていますか?
- 8. 基板対基板コネクタのカスタム対応はできますか?