MEMS関連用語集

目次:

 

MEMS デバイス


MEMSデバイス例

[MEMS] 加速度センサ

Acceleration
加速度センサは、文字通り加速度(単位時間当たりの速度変化)を検出するセンサです。近年MEMS技術を応用することにより、小型化が進みました。例えば、自動車やゲーム機、スマートフォンなど様々な製品に搭載されています。加速度センサにはいくつかの方式がありますが、当社PZTを圧電方式で利用することにより、更なる性能向上が期待できます。

製品用途
自動運転、エアバックなど

[MEMS] ジャイロセンサ

Gyro sensors
ジャイロセンサは角速度を検知し、信号へ変換。その信号を利用して、カーナビの走行軌跡を検出したり、カメラの手振れ補正を行います。MEMSジャイロでは、微小な力の検出において優れた性能を発揮します。高い出力電荷をもった材料を使うことにより、より大きな信号を得ることができます。これにより高精度化が可能となり、更にはより正確な動きのトレースが可能になります。

製品用途
カーナビ、カメラ手振れ補正、ドローン、高度運転支援システム、ゲーム機、エアバック

[MEMS] マイク

microphones
スピーカーとは逆に、音を入力するデバイスとしてマイクにも圧電体が使用されます。圧電膜が音声を受けると、膜は振動しますが、圧電膜はその振動を電気信号へと変換します。KRYSTAL Waferの圧電膜の持つ高い圧電特性と低い比誘電率により、大きな出力電荷が期待できます。これにより優れたS/N比を実現でき、微細な音声も検出可能になります。

製品用途
マイクロフォン用途

[MEMS] スピーカー

Speaker
圧電素子を使ったスピーカーは圧電スピーカーと呼ばれ、振動板部に圧電膜が使用されています。振動板(圧電膜)では電気信号が機械的な振動へと変換され、膜が振動することにより、音が発生します。KRYSTAL Waferの単結晶PZT膜は耐電圧性が高く、変位量も大きいため、従来にはない強い音圧を実現できます。さらに誘電率が低いために消費電力の低減にも寄与します。

製品用途
小型スピーカー、高性能ヘッドフォン

[MEMS] 圧力センサ

pressure sensors
圧力センサは圧力を検知し、電気信号へと変換する機能をもったセンサです。いくつかの方式がありますが、ピエゾ抵抗(拡散)方式などにPZT膜が使用されています。

製品用途
燃料圧センサ、気圧計など

[MEMS] 超音波センサ

Ultrasonic sensors
超音波センサには送信、受信の2つの機能があり、送信部によって発信された超音波が対象物によって反射され、その反射波を受信部が検知することによって、物体の有無や物体までの距離を検出するものです。圧電膜は超音波の発信及び受信に利用されます。
低誘電率により、受信側の検出感度の高性能化が可能となり、素子の小型化や高感度化が実現できます。

製品用途
自動車のパーキングアシストや衝突防止装置、誤発進抑制装置、 自動水洗や自動ドア、自走式掃除ロボット、ドローンなど

[MEMS] インクジェットプリンターヘッド

Ink-jet
インクジェットプリンターのヘッドには、インク液滴を吐出する機構の部分に圧電膜が使用されています。圧電膜の特性により、吐出できるインク種、吐出量などが決定されるため、大変重要な役割を担っています。
変位量は大きく、誘電率が低いので、駆動時の発熱を抑えることで、回路側への熱負荷を低減でき、結果高密度化を実現できます。

製品用途
インクジェットプリンターヘッド

[MEMS] RFフィルタ

RF filters
通信端末には高周波(Radio Frequency=RF)フィルタが用いられており、これは800~2500MHz帯域で動作します。RFフィルタとして代表的なものには、SAWフィルタ、BAWフィルタ、TC-SAWフィルタが挙げられます。これらのフィルタには圧電膜が使用されています。

製品用途
IDT

[MEMS] オートフォーカス

Auto Focus
スマートフォンやデジタルカメラなどの光学装置のレンズ部分のオートフォーカス機構には、アクチュエータとして圧電素子が使用されています。アクチュエータの担う機構としては主に次の2種類が挙げられます。
1. レンズそのものを移動させる
2. 流体の形状を変化させ、焦点距離を変化させる。
いずれの方式においても、大きな変位量が必要とされる一方、消費電力の低減も求められます。KRYSTAL Waferの圧電膜はこの相反する特性を高いレベルで実現しています。

製品用途
デジタルカメラ、スマートフォン

[MEMS] ミラー

MEMS mirror
ヘッドアップディスプレイ(HUD)のアクチュエータ用途に圧電MEMSが使用されており、小型化、低消費電力化に貢献しています。
またレーザープロジェクターのミラー用アクチュエータとしても使用されています。

製品用途
ヘッドアップディスプレイ(HUD)、レーザー・プロジェクタ

[MEMS] 光スイッチ

 

BaTiO3結晶やLiNbO3結晶といった圧電体は逆圧電効果とともにポッケルス効果やカー効果といった電気光学効果を利用して、光変調素子に使用されています。また光スイッチは光通信網の中継点で光信号の経路を変える役割を果たします。マイクロミラーを駆動させる際のアクチュエータとして圧電体が利用されています。

製品用途
位相変調素子、光スイッチ、マイクロミラーの駆動素子

[MEMS] マイクロポンプ

 

圧電MEMSを利用することにより、ダイヤフラム式の超小型ポンプとして利用することができます。小型、軽量化が可能な上、微少量の液体の連続搬送が可能になります。

製品用途
マイクロポンプ

[MEMS] 流量センサ

 

様々な流量計のうち、カルマン渦式流量計では、物体を流体が通過する際に発生する「カルマン渦」を圧電素子を使って検出します。

製品用途
流量計

[MEMS] 共振器

 

圧電素子の共振は通信分野で利用され、圧電薄膜共振器(FBAR)技術として知られています。

製品用途
共振器

[MEMS] 振動発電素子

 

エナジーハーベスト技術と呼ばれるものの一種で、圧電素子を使って振動エネルギーで発電するユニットです。センサ素子の動力源としての利用法もあります。

製品用途
バッテリーフリーセンサ

[MEMS] 匂いセンサ

 

圧電膜に匂い分子が付着する感応膜を塗布することにより、感応膜に匂い分子が付着した際に生じる、圧電膜の共振周波数の僅かな変化を検出します。
KRYSTAL Waferの圧電膜の低損失、高変位量といった特性により、共振周波数のピークをより明確化することができるため、周波数変化の分解能向上につながり、検出感度の高性能化に貢献します。

製品用途
医療用呼気分析器、多機能環境測定器

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アプリケーション


MEMSデバイスが使用されるアプリケーション例

LiDAR

LiDAR
LiDARとは、Light Detection and Rangingの略であり、レーザー光を用いて検知と距離の測定を行う技術です。自動運転においては特に重要とされる技術ですが、最近は携帯端末にも搭載されるようになり、より幅広く利用されるようになってきました。

製品用途
自動車の自動運転、高度運転支援システムなど

手ブレ補正

shake prevention
デジタルカメラ向けの手振れ補正機構といった位置制御デバイスには、圧電体が使用されています。

製品用途
デジタルカメラ

赤外線カメラ

Infrared camera
焦電型赤外線センサにおいては、焦電セラミクスの焦電効果を利用して、赤外線の検出を可能にします。圧電体の自発分極を利用しており、赤外線が入射することによって温度変化が生じると、焦電係数に比例した電荷が受光部分に発生します。この電荷は直ぐに中和されますが、この時瞬間的に発生する電圧を検出します。

局所真空

 

弊社PZT膜を使って実現可能な近未来技術として、「局所真空」と呼ばれる技術が期待されています。例えばロボットアームの先端に低真空を作り出すマイクロポンプを装着することによって、物体を把持できますが、このマイクロポンプの駆動にPZT膜の圧電性が活躍します。PZT膜を使用することにより、駆動に必要な配線が電源ケーブルのみになり、非常にシンプルなデザインが可能となります。

製品用途
産業用ロボットアーム

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